19 受験必勝法 5
冒頭の漢検一級の試験に戻る。漢検一級の試験は常用漢字約3000字に、新たに難しい3000字が加わる。ここまでは大したことがないのだが、ここからが大変である。四字熟語1000語、熟字、当て字3000語、二字熟語に至っては何万個あるかも分からない。実際、この6000字という数は康熙辞典 45, 000字の約 13%ぐらいだから、熟語も含めた漢字の世界はほぼ無限である。
さて、そこで実際の試験だが、130問 200点満点で、合格は 160点( 80%)以上となっている。これを通常の試験と比較してみる、まず何から出題されるかというと、 6000字に関連したすべての文献からということで、これをレベル∞としよう。何を勉強するかというと、対策本、これは最初からの過去問題集の集大成と言ってよい。これを数種。この中には漢字検定協会より出ているものもある。それと過去問、数年分。検定協会の出している漢字辞典、これが結構厚くて1700ページある。四字熟語辞典。これを隅から隅まで全部知っているレベルをレベル20とする。対策本、過去問のみのレベルをレベル10とするが、レベル10では実際の試験では60点も取れない。ちなみに筆者はレベル15ぐらいか?実際試験を受けてみると分かるのだが、このいずれの本にも載っていない、つまりレベル∞から出るものが全体の約12~13%ある。つまりレベル 20が常識になっている人でも 175点ぐらいは取れるが,それ以上は取れない。つまり満点 175点に対し 160点を要求されているわけでこれは91.4%の正答率を要求されているということと同じである。ケアレスミス、ど忘れを含め、人間の通常の能力では不可能に近い。合格するには。試験官と同じ空気の中に入らねばならないと言ってもよいし、あるいは漢検という試験の中で同じ空気の中に入っている人たちのみが知っている、「常識」をもたなければならないと考えていいのではないかと思われる。試験会場でも「一体何を勉強したらいいんでしょうね」という声をよく聞く。
しかし、この難しい試験に連続で何回も合格している人たち、いわゆるリピーターがいるのも事実である。この人たちは一体何をどう勉強しているのか?おそらく方法は一つしかない。お互いの情報交換。(これはブログ等にも公開されているものもある)これによってレベル20以上が常識となっている人たちである。おそらく我々素人にはわからない。大漢和辞典とか中国の古典とかで、知らない熟語を見つけては、お互いに教えあい日々その量を増やしている人たちである。つまりこれは、我々に言わせるとマニアの世界、悪い言葉ではオタクの世界に類するものかもしれない。筆者自身、漢字マニアの世界に入るつもりはないから、通常の対策のみで,楽しみとして受けていた。レベル20あれば、易しければ 170点取れることもあるのは事実であるが、筆者はいつも約 140点から 150点ぐらいである。問題が易しければ合格することもあるかもしれないし、難しければ合格しない。合格することを目的にさえしなければ結構面白いもので、「ほう、敵はこう攻めてきたか」とか「こんな熟語があったのか」とか人生の楽しみにする価値はありそうである。絶対に合格しなければという一念がなければ受験対策も何もない、というのは冒頭で書いたことなのだが、合格しないのは筆者の実力不足であるし、それにへ理屈を色々つけるのは、単なる負け惜し以外の何者では何ものでもないということは論を待たない
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