⑰ 世界大学ランキング
更新日:10月18日
世界大学ランキングなるものがあるらしい。世界大学ランキングとは、教育、研究、環境、研究の質、産業、国際性などの項目を評価して総合スコアを算出し、順位をつけるものである。115の国 、2191大学が掲載されている。いろいろな組織が大学のランキングをつけているが信頼性の高いものとしてTHE(タイムズ ハイヤー エジュケーション)とQS(クワクワデリ シモンズ)の二つがある。評価の基準が若干異なるのでTHEとQSによる大学のランキングには若干の差があるが、ほぼ同じと見ても良い。
THEでは一位はオックスフォード大学で 10年連続一位、二位はマサチューセッツ工科大学、三位がプリンストン大学とケンブリッジ大学となっている。中国は上位40校に5校、インドはランク入りした大学数がアメリカに次ぐ第二位となっている。我が東京大学は 27位、京都大学が 61位、東北大学 103位となっている。ここで日本人は考える「こんなにランクが低くていいのか?ノーベル賞を数多く出している日本なのに。もっと上位のランクを狙うべきじゃないのか?せめて5位以内位を」と。これは正しい考え方か?
なぜ東大がこのように低い評価しかされないのか。世界大学評価ランキングというのは第一に英語圏での評価基準であるということである。英語での論文発表数や国際的な引用率が評価指標の大きな割合を占めている。第二に国際性、日本は外国人教員や留学生の比率が低く国際性が低いという。第三に研究の質、日本の論文は国際的インパクトが低いとされている。以上のような理由により東京大学は低い水準にあるとされる。ではこれを上げるように努力すべきことなのか?筆者はそうは思わない。
第一に英語圏に有利なこととはどういうことか。これは筆者がアメリカ留学中に経験したことなのだが、フィンランド人に聞いた。色々な論文を読みたくても母国語の本はほとんどない。だから英語の本を読むしかないんだと言っていた。ほとんどすべての国がこれと同じような事情だろう。つまり学術論文を読もうとしたら母国語は無いのだ。つまり、学術的発表はすべて英語でないとできないのだ。翻って日本はどうか。英語がなくても日本語だけで基本になることは全てマスターできるようになっているではないか。また英訳されていない高度な内容の日本語の論文も数多い。これでは英語でアクセスしようと思っても、もともと英語の論文が少ないわけであるから、論文数が少ないということは致し方のないことであって、だから研究の質が低いというわけではない。第二になぜ外国人をたくさん雇い入れなければならないのか?国際的でなくても良いではないか。日本人が日本人として研究しているのだから。外国人の就職斡旋業ではないのだから。第三にインパクトが少ないと言うが、日本ほど基礎的な事柄を地道にやっている国はない。派手な研究は日本には合わない。しかし地道な研究の上に立ってなければ、インパクトのある研究などできない。
あくまでも世界大学ランキングというのは西洋の基準によって決められたランキングである。この評価はいくら低くても良いではないか。堂々と日本語で論文を出して孤高を守るというのが良いのではないか。だから日本人はこの順位など一切気にするようなことはない。
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