㉖ 数学四方山話 2 合同式
更新日:7 日前
問)「3で割ったたら1余り、5で割ったら2余り、7で割ったら3余る数は何ですか?」
まず記号を導入します。数式というとアレルギーになる方が多いと思いますが、(実は筆者もその一人です)前にも述べたように、多数回接して「常識」になってしまえば大したことはありません。
整数aと bがあり、 mで割った余りが等しい時、 a≡b(modm)と書きます。「a合同bモッドm」と読みます。mを法と言います。これはa- bが mの倍数という条件と一致します。また、”aをmで割ったらb余る”と言っても同じことです。以下a= km+ b、c= lm+ dと置いて簡単に確かめられることですが、合同式の性質を列挙します。
1) a≡ b (mod m)、c≡d(mod m)なら, a± c≡b± d(mod m)と言ってもよいのです
2) ac≡ bd(mod m )
3)aの n乗= bの n乗(mod m)
ごちゃごちゃしているようですが、modさえ同じなら(これ重要です!)、左辺は足し算、引き算、掛け算が自由にできるということです。ただし割り算は無条件にというわけにはいかず、aとmとが互いに素である(共通因数がない)場合に限り、ax≡ ay(mod m)なら x≡y( mod m)が成り立ちます。
つまりaを mで割ったら余りがpとなった時、 a≡ p(mod m)と書くのです。
さてこれを前提条件として、問を書き表してみましょう。
その数をxとすると 、
x ≡1(mod 3)~xを3で割ると余りは1。
x ≡2(mod 5)
x ≡3(mod 7)となりますね。ただし、modが揃っていません。そこで一工夫します。
x ≡1(mod 3)は 、x=3 n+ 1でした。2倍すると2x=6n+2、3倍すると3x= 9n+ 3ですつまり x≡1(mod 3)は 、2x≡2(mod 6)、3x≡3(mod 9)となっています。そこで三つのmodを揃えます。3、5、7の最小公倍数は105ですから、書き直すと
35x≡ 35(mod 105)・・・1)
21x≡ 42 (mod 105)・・・2)
15x≡ 45(mod 105) ・・・3)
これでmodが揃いましたので、左辺は加、減、乗ができます。
1)- 2) 14x≡- 7(mod 105)・・・4)
15x ≡45 (mod 105)・・・3)ですから
3)- 4) x≡52(mod 105)、つまり、 x= 105 n+ 52 、(n=0、1、2... )
もう少し巧妙な方法もあります。まず、5でも7でも割り切れるが(35の倍数)、3で割ると1余る数を探します。70ですね。次に同様にして3、7で割り切れるが5で割ると1余る数、21。次に、3,5で割り切れるが、7で割ると1余る数、15。だから題意の数は、70x1+21x2+15x3=167。ここから、3でも5でも7でも割り切れる数105(これは余りに関係しません)を引くと52。(答)いかがですか?
もちろん大きな数になると、そこからいくらでも105を引けばよいのです。ちなみにn=0を入れてみましょう。52=3x 17+ 1余り1、 52=5x10+2余り2、52=7x7+3 余り3、たしかにあっています。いかがですか?簡単に求まったでしょう。この手の問題には合同式を使えばよいのです。もちろん合同式には色々の応用があります。「余り」と来たら合同式をまず思い浮かべてください。
コメント